これから起業する人や ブランド立ち上げたばかりの方の ヒントになればとデザビレ報告会にいってきました。
3時間以上の報告会なので6回に分けてレポートします。
今春、台東デザイナーズビレッジを卒業した6組が
3年間を振り返って事業活動を報告します。
ブランドを起ちあげて、不安と葛藤を乗り越え、何度も試行錯誤を繰り返し、
必死に仕事に取組んだ6組の成長ストーリー。
毎年、「リアルな起業体験を聞くことができた」「話を聞いて元気になった」
「感動した」との声があがっています。
これから創業するクリエイターには、普段知ることができない先輩達の
リアルな創業体験を聞くことで、今後の参考になるでしょう。
また既に事業活動をしているブランドや企業の皆さんには、
彼女たちがどのような活動を経て成長してきたかを知ることで
普段の仕事を振り返り、初心に思い出すきっかけになるかもしれません。
■発表者
COOVA 瀬谷志歩 (テキスタイル)
Ruca 與那覇佐智 (ジュエリー)
Fillyjonk 兼森周平 平岩尚子(ジュエリー)
Romei 林宏美 (婦人服)
SUNI 康舜香 (ジュエリー)
tete 古田佐和子 (バッグ・革小物)
■内容例 卒業報告6組から
・ブランドを立ち上げる経緯
・どのようなブランドなのか
・入居時の目標と、現在の状況
・成長のために苦労したこと、挑戦したこと。
・自分で成果が上がったと思えること。
・卒業後の活動等について
■日時 平成28年4月22日(金) 午後6時~9時、開場午後5時30分
途中入退出もOK
会場は約100名の参加者で8割が20代の女性が 中心で皆さん真剣に聞いていました。
それでは始めていきます。
最初はCOOVAコーバさんです。(工場の意味)
テキスタイルのブランドで ストールやブランケットなど 手織りの存在感を古い織機で織って オリジナリティーや世界感を表現しています。
瀬谷さんは学校を卒業して八王子の織物工場に 就職して様々な仕事に携わってきました。
そこでの生産の現場で感じたことは
儲かっていない (OEM中心だといい方が悪いが下請けになってしまい値段が取れない)
現場の地位の低さ (革の業界も同様生産者に対する評価が低い)
意識の低さ (必然的に受け身の体勢になりがち)
に疑問を抱きました。
そこで
凝り過ぎていない、 永いサイクルの商品で 使う人が心地良さを感じる仕事を 目指しました。
その後の流れは。。。
就職した八王子の織物工場が廃業→自分で起業→デザビレ入所。 ゼロから生産工場を探し、生産者の負担にならないようにリスクは自分でとり、 他の産地と土地を見て回りました。
生産者の気持ちがわかるのでそれは強みになったそうです。
それからコンセプトを見直し→「手織りと機械織りの間のもの」にベクトルを向けて
具体的にどんな人がどんな時に使用するか?を 練り直しホームページやカタログも 作成して商品の魅力を伝えました。
卸先は訪問して新規開拓も 瀬谷さん自身で営業にいっていました。
その後卸先は増えましたが継続、リピートがないので
卸先への教育 販促物や商品説明
商品の魅力をもっと伝える。 ⇒デザイナープロフィールの冊子を作って店に置いてもらう、 個展で配る。SNSの活用
ブランドを消費者に知ってもらう
自分自身を知ってもらうことが大事。
努力を繰り返していくとお客様から手紙が くるようになりファンができてきました。
今まではいい商品を作っていれば 売れるから商品の良さを伝えたり、 自分のプロフィールや思いを伝えることは やりたくなかったのですが。 やりたくなかった事をやるようになり 新しい発見や成果が生まれ結果に結びついています。
デザビレに入って良かったこと
モノを売る力が作る力以上に必要だと気づきました。
売れないのは商品のせいではない→魅力を伝えきれていないだけ。
他の業種の世界を知ることができる (入居者、セミナーなど聞いて)アドバイス、相談
補助金の情報を知ることができアドバイスもいただける。
メンターに相談できる。
瀬谷さんは勤めていた工場が廃業になり厳しい現実に落ち込んだ中,
自分でやるしかないと
起業して着実に進んでいるように感じました。
印象的なのははじめはクリエイターさんにありがちな商品の良さ、魅力や自分のプロフィールを伝えるのが
苦手だったことです。
いい商品をつくるだけでなく、魅力を伝えることが必要だと認識して
プロフィールの冊子やSNSなど行動に移して成果をあげられていることは
大変参考になると思います。
何かのヒントになれば