加工しやすい革の魅力
国内の皮革問屋やタンナーの扱う傾向に変化が起きています。
今まで牛革が主体で取引が行われてきましたが
牛革の原皮高騰、不安定な供給などの理由により
ピッグスキンの活用が盛んになり
婦人靴では山羊や羊のレザーに切り替えが進んでいます。
皮革大手の富田興業も16~17秋冬はピッグスキンのバリエーションを新素材で30種類打ち出ししています。
特徴のある4社のタンナーとタッグを組みさらに強化していく考えです。
ピッグスキンの選ばれる理由として
薄地で加工しやすく、変化に富んだ風合いで
何より日本独自の素材として競争力もあり、
安定した供給で価格も安定していて取引先にも評判がいい。
長年の積み重ねで染色や加工の精度も上がっていて服地感覚の色柄で仕上も充実しています。
過去にラグジュアリーブランドの実績もあり、さらに普及が進みそうです。
国内牛革は高級市場へ
国内のタンナーの牛革はさらに原皮が高騰し高級市場向けが中心に
なったきました。
特に紳士用は好調で
店頭で差別化するためにも「革らしい上質な素材」を求める声が多く、
百貨店も高額品は売れていることから価格も通る傾向です。
婦人は価格が優先
逆に婦人向けは風合いより色柄、価格が優先されていて
価格戦略で
エナメル加工からヌメ革へ変更したり、
牛革からシープを加工した革への移行も始まっています。
現状バッグはダウントレンドで売れ筋がでていない状況の中
革を使用して差別化、独自性を出し、単価を上げていく傾向にあります。