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日本の伝統技術をどう受け継いでいくか?ブランドの育て方

パリメンズ

 

日本の伝統の技術をどう受け継いでいくか

ビジネスとして成り立たせていくか?

伝統を受け継ぐ人々がもがき、苦しみながら挑んでいるテーマです。

有松、鳴海絞りのスズサンさんは独力で欧州のマーケットを切り拓いてきた会社です。

インテリアからファッションへと領域を広げ、欧州の有力ショップで販売されている。

そして日本のマーケットで注目されて今後ますますの活躍が期待されているブランドです。

スズサンの成功例

スズサンのクリエーティブディレクターの村瀬さんは20歳の時にアルバイトでためた資金を基に英サリー芸術大学に留学して

その後デュッセルドルフにある国立芸術アカデミーを卒業してデュッセルドルフと有松を拠点にオリジナルブランド『スズサン』を

スタートしてファッションとインテリアのディレクションを手掛ける方です。

アートや建築を学んでいた2008年に友人とスズサンe.kを設立。

父親の仕事をまじかに見ていて先細りしていく伝統産業をどうにかしたい。

総絞りの高級品だけでは買い手が絞られるがもっと間口の広いファッションやインテリアの分野ができれば

間口が広がり、海外の人たちに受け入れられるのではないかとスタートしました。

また日本人は欧米のインポートには弱く、日本で認められる為にも海外で評価されることが近道だと

感じたそうです。

それによって日本の新しい商品開発、流通開発を開拓すれば産地活性化に役立つのではと考えました。

100年以上続く伝統

100年以上続く有松、鳴海絞りの加工、卸しの会社の5代目で育ち、幼いころから

染料の香りと寡黙な職人さんの中で育ってきた、だからこそ海外にでてその技術の

凄さと産地の厳しい状況を冷静に見ることができた。

絞りの技法は染色だけではなく布に独特な成形を施し、3次元の仕上も魅力的です。

それを生かしランプシェードを作り、スイスの照明会社が取扱いが始まりました。

直接セールス

2011年 村瀬さんは絞り染めのストールを持参して売込みを始めた。

当時はブランドも無名、電話やメールも相手にされず、毎週色々な国にいき

飛び込み営業をしました。

パリのレクレルールにもアポなしで直接ショップに行き、バイヤーと話を聞いてもらい

風合いやデザインを気に入ってもらい小売価格が300から700ユーロと高額にも関わらず

取引が成立しました。今では毎シーズンオーダーが増え続けています。

確信などなかったけど行動しなければ何も始まらない。

何が足りないのか?どうすればいいのかといったヒントさえ得ることはできない。

まずはお店に置いてもらうこと、売れれば追加注文がくる。

海外ありき、有名ブランドとのコラボ

2012年パリの展示会に出展し、取引先を拡大、現在18か国に商品を提供しています。

パリのレクレルール、ミラノビッフィ、アメリカのバーニーズなどとも取引が始まったり、

ヨウジ、ヤマモトやディオールにもテキスタイルを提供しています。

デザイナー、クリエイターとの協業により新しい製品がうまれてきました。

ただあえて日本の国内取引先は作らなかった。

まずは海外で取引先を増やし、日本の伝統工芸のイメージを払拭して日本のバイヤーにも

ファッションのブランドとしてみてもらいたかった。

それから4年後に日本での販売も増えていきました。

産地、職人さんの変化

一つの企業が変わることで産地全体にいい影響を及ぼすことがあります。

村瀬さんがロンドンやパリの学校で教えたことで学びたいと思う海外のインターシップの方が

増えて受け入れています。

最盛期有松、鳴海絞りの職人は1万人いたそうですが現在200人で

今から6年前は60歳が一番若手でした。

意欲的な若者が国内外からやってくると産地の空気は変わります。

仕事に関わっている人に話すのは皆さんの作っている商品は世界の有名なショップに並んでいます。

作っている人たちは自分たちが作った商品がどこでどのようにして売れているか誰もしりませんでした。

それを企画から生産までを一貫することによりやりがいのある仕事としてとらえてほしいという思いが伝わります。

これから、継続、突破する力

ひとつひとつの積み重ね、正面突破していく、勇気と行動力が村瀬さんにはあった。

それが今、身を結んでいます。

伝統工芸を海外にアピールする、国内でも販路開拓で厳しい思いをしている中小企業さんも

展示会だけでは新規開拓は難しい。ショップに自ら出向き商品をアピールしバイヤーの本音を

聞きださないと真剣な商談とはいえないといっています。

バイヤーは一度の商談では買わないからこそ本当に信頼できるか?商品なのか?

時間をかけて見極める必要があるともいっています。

スズサンさんの例は国外、国内問わずブランドを育てていくのに

大きなヒントが詰まっている思います。

 

 

 

 

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