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山形のニットの紡績業から世界に羽ばたく 佐藤繊維株式会社

satou

昨日の投稿のつづきとして成功している会社の例です

佐藤繊維のこれまで

創業80年の山形寒河江市に佐藤繊維というニットの紡績業の会社があります。
昔は農閑期にシルクをつくっていましたが需要がシルクからウールに変わり

その後付加価値のあるものつくりをしようとしてニットの製品つくりを始めます。
しかし、その頃から日本の繊維産業は人件費の安い中国に移っていきました。

それからは今までにない編地を作ろうとして斬新なデザインの企画を作り
アパレルに持ち込み喜ばれましたがすぐ真似され安いコピーが出回る状況が続き、
憔悴していた頃イタリアの糸を使ってオリジナルのサンプルを作ったところ、
とても高評価を得ることができました。
そこで感じたことは自社にしかないモノを作って、その情報が握れば主導権を握ることができる。
相手のいいなりにならなくてすむ。ということです。

新しいモノを作れるかどうかは、作りたいという情熱があるかどうか?

そして社員がそうした情熱を持てる環境を作ることが経営者の役割だと気づき

言われたものだけを作るのではなく自分で考えてものつくりを始める
「意識の改革」をおこない、社員含め会社の方向性を決めることができました。

自分たちだけがつくれる「どこの誰にも負けない物つくり」をするために古い機械を改良に
改良を重ねました。

大量に作れることは出来ませんが自社でしかつくれない糸なので価格競争に巻き込まれず
生き残ることができました。数年かけて品質の特殊糸と製品を作ることができ
安定してきましたがまた転機が訪れます。

繊維産業はさらに中国生産にシフトされ売り上げが落ち込んでいきました。
これを世の中が悪いからと社員に言うわけにはいきません。

結果、週末に奥さんと二人で山形県内を直販することにしました。

県内では名前が通っていたのでけっこううれました。

ただ県外では1着しか売れませんでした。

そこでわかったのが
どんなに良い商品で良い素材を使ったもオリジナルなものであっても

どんなこだわりがあるか?お客様に背景や情報を伝えられるブランドにならないと売れない
ということでした。
それから日本のアパレル会社に懸命に営業をかけていきますが会ってもくれません。

そんな時たまたま目にしたのが「職人さんが作った化粧筆を海外に持っていったところ、高い評価を得て
それを日本で宣伝したところ、逆輸入で日本でも売れだした。」というテレビの特集でした。

これだと思い。早速アメリカの展示会に申込み初めて出店しました。

ディスプレイや商品構成は世の中のトレンドが黒であったのであえてきれいなナチュラルカラーにしました。

そして

「私達は100年前から日本の田舎町で羊を飼いながら糸つくりを始め代々守りながら続けてきました。

先代から4代目の息子が妻の為に糸を作り、妻がデザインをしています。」というストーリーをアピールしたのです。

妻の為に旦那さんが代々伝わってきた技術を使いながら糸を作っているなんて素敵!
とどんどん人だかりができてニューヨークのテレビも放送してくれました。

そこでニューヨークの最高峰の展示会に出展できてその評判が日本人のバイヤーの耳に入り
日本に逆輸入のかたちで取引が始まりました。

ストーリーは同時に「手のかけられたものであれば」と高価格の納得する材料になります。
ここ5年~10年、ブランドものからお客様の目が肥えてお客様がいいモノを選ぶ時代になってきました。

今後大事になってくるのは拘り、ブランドストーリーを様々な方法で伝えブランド化していくことだと思います。

(まとめ)

自社にしかないモノ、情報があれば、主導権がとれる。相手のいいなりにならなくてすむ

大事なものは「こだわり」ブランドストーリーを様々な方法で伝え、ブランド化していくこと

ブランド名で物を買っていた時代から。お店が選んだ良いモノをお客さんが買う時代になった

日本の物つくりやサービスは世界でも最高クラス。でもきちんと伝えれてない。
工場さんや職人の方々、ファッションビジネスに関わる人の何かのヒントになれば

 

 

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